和食カフェ せきやま|地域に開かれた和カフェへのリニューアル
地元で長く親しまれてきた仕出し店を、客席を備えた和カフェへとリニューアルしたプロジェクトです。
これまで培われてきた歴史や記憶を大切に受け継ぎながら、新たに地域の人々が集い、滞在できる場所となることを目指しました。

物件概要
| 所在地 | 愛知県春日井市 |
| 用途・規模 | 飲食店(和カフェ)・業態変更に伴うリニューアル工事 |
| オープン | 2024年12月 |
https://www.instagram.com/sekiyama_kasugai
歴史を受け継ぐリニューアル
長年地域に根付いてきた店舗であったため、単なる刷新ではなく、これまでの歴史や佇まいをどのように継承するかを大きなテーマとしました。使い込まれてきた道具や素材を可能な限り新しい空間へ取り込み、訪れる人が自然とこの場所の時間の積み重ねを感じられる構成としています。


記憶をつなぐ素材の再利用
仕出し店時代に使われていた木製のおかもちなどの道具は、そのままディスプレイとして活用しました。
また、一部は解体して板材に戻し、壁面装飾として再構成することで、過去の面影を現在の空間へと引き継いでいます。


地域に開くコミュニティスペース
オーナーの希望により、店内には展示や催しに利用できるコミュニティスペースを設けました。

有孔ボード仕上げの壁と上部のスポットライトをフレキシブルに利用可能。

また、客席を仕切る壁の一部を可動式のギャラリー壁面とすることで、作品やイベントの規模に合わせて柔軟に使い方を変えられる計画としています。


4枚の可動壁が展示のバリエーションを作り出します。客席を仕切りつつ作品に自然と目が行く様に。
暖簾によるブランディング
入口には半透明の大きな暖簾を設け、空間をやわらかく仕切りながら視線を奥へと導きます。
暖簾にあしらわれた家紋は、この店のアイデンティティを象徴する存在として自然に来訪者の印象に残るようデザインしました。


屋外サイン計画
屋外サインは、店舗の第一印象を形づくる大切な要素です。
長く地域に親しまれてきた店の歴史を踏まえ、過度に主張するのではなく、建築や街並みに穏やかに溶け込みながらも来訪者の記憶に残る計画としました。


10名ほどの貸し切り可能な個室スペース。

オープニングでは春日井市在住の日本画家、西田麻紀さんの作品を展示してもらいました。




〜 歴史を繋いで新たな業態へ 〜
仕出しといえば「せき山」。
法事の際、母から「せき山でお弁当を頼んでおいたからね」と聞いた記憶は、今でも心に残っています。
私自身にとっても幼い頃から馴染みのあるお店の改修に携わることができ、特別な思いで計画に向き合いました。





店内には古き懐かしい物がいっぱいありました。看板、仕出しのおかもち、ばんじゅう。それぞれ無垢の木の板を使った立派な物です。これらをなんとかしてデザインに組み込んでいきたい!という思いがこのプロジェクトの大きなポイントとなっています。

木彫りの立派な暖簾。さて、どう使おうか???

撤去が終わりガランとした店舗内。今まで沢山の仕出し弁当をつくってきた場所です。
和食カフェ せきやま
〒486-0849 愛知県春日井市八田町2丁目44−4
新鮮な魚介類、手間ひまかけたやさしい味の小鉢が嬉しい食事を楽しめるお店です。ぜひお立ち寄り下さい。

